フリーズで電源が切れない時の強制終了と放電のやり方|安全な順とメーカー別の手順

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画面が止まって、マウスもキーボードも効かない。電源ボタンを押しても切れない。こういう時に、いきなりコンセントを抜いたり、何度も電源ボタンを押したりすると、保存していないデータが消えたり、次に起動しなくなったりするおそれがあります。

強制終了には、軽いものから重いものまで段があります。まずキーボードで抜けられないかを試し、それでもだめな時だけ電源ボタンを使う、という順番です。電源ボタンでも切れない時や、切れたあと起動がおかしい時には、「放電」という手当てがあります。

この記事の手順は、Microsoft・Apple・パソコンメーカーの公式の案内を開いて確かめたものです。電源ボタンを押す秒数や、放電で待つ時間はメーカーごとに違うので、メーカー別の表にしました。

急いでいる人へ

  • キーボードは効く → 2章の 2〜5 を上から
  • 何も効かない → 2章の 6(電源ボタンの長押し)
  • 長押ししても切れない → 3章
  • 切れたが、電源が入らない・様子がおかしい → 4章(放電)
  • ゲーム中に固まる時の直し方は、「ゲーム中にパソコンがフリーズする原因と直し方」へ

1. 本当に固まっているかを見る

止まっているように見えても、裏で読み書きをしているだけのことがあります。強制終了は最後の手段なので、先に次の2つを見てください。

  • Caps Lock キーを押す: キーボードの Caps Lock のランプが変われば、パソコンはまだ応答しています。押してもランプが変わらなければ、パソコン全体が応答していない(固まっている)可能性があります(Microsoft の案内)。
  • 画面に「電源を切らないでください」などの表示が出ていないか: Windows の更新中などは、そのまま待ちます。

ランプが変わる、マウスだけ動く、という時は、2章の 2〜5 のキーボードの操作で抜けられることが多いです。


2. 固まった時の抜け方(軽い順)

固まった時の抜け方を軽い順に6段で並べた図。先に Caps Lock を押してランプが変わるかを見る。1 待つ(1〜2分)、2 Windows キー + Ctrl + Shift + B(画面が真っ暗・空白の時に起こす)、3 Alt + F4(前のウィンドウを閉じる)、4 Ctrl + Shift + Esc(タスクマネージャーで固まったアプリだけ終了)、5 Ctrl + Alt + Delete(セキュリティの画面)、6 電源ボタンの長押し(最後の手段・切れるまで押す・秒数は機種で違う)。下に行くほど、保存していないデータが消えるおそれが大きい。長押しでも切れない時は3章、切れたあと電源が入らない時は4章の放電。
図1 固まった時の抜け方(軽い順)

上から順に試します。下に行くほど、保存していないデータが消えるおそれが大きくなります。

順 やること 何が起きるか
1 1〜2分ほど待つ 重い処理の最中なら、戻ることがあります
2 Windows キー + Ctrl + Shift + B 画面が真っ暗・空白の時に、画面を起こす操作です。グラフィックのドライバーを立て直し、うまくいくと「ピッ」と鳴るか、画面がちらつきます(Microsoft)
3 Alt + F4 前に出ているウィンドウ(アプリ)を閉じます。ウィンドウが無ければ、シャットダウンの確認が出ます(Microsoft)
4 Ctrl + Shift + Esc タスクマネージャーが開きます。固まったアプリを選んで「タスクの終了」を押すと、そのアプリだけを閉じられます
5 Ctrl + Alt + Delete セキュリティの画面が出ます。ここから、タスクマネージャーを開いたり、サインアウトしたりできます(Microsoft)
6 電源ボタンを長押しして切る 最後の手段です。電源が切れるまで押し続けます。Microsoft も「ほかに方法が無い時だけ」としています

6 の電源ボタンの長押しについて

  • 正しい手順で終わらない切り方なので、保存していないデータが消えたり、ファイルが壊れたり、次の起動で不具合が出たりすることがあります(Microsoft)。
  • 何秒で切れるかは機種によって違います。Microsoft の資料には「少なくとも4秒」押して切った場合の説明があり、VAIO は「4〜10秒」と案内しています。数秒で切れない時は、そのまま押し続けてください。
  • Microsoft のパソコン(Surface)は、新しい機種なら電源ボタンを約20秒、Windows のロゴが出るまで押し続けます。Surface Pro 4 より前の機種は、音量を上げるボタンと電源ボタンを同時に約15秒押し、離して10秒ほど待ってから電源ボタンを押します(Microsoft)。

Mac の場合: アプリが固まっただけなら、Option + Command + Esc を押して、そのアプリを選んで「強制終了」します。Mac 全体が反応しない時は、電源が切れるまで、電源ボタン(Touch ID のあるノートは Touch ID のボタン)を10秒ほど押し続けます。保存していない変更は消えることがあります(Apple)。

「緊急再起動」について: Ctrl + Alt + Delete の画面で、Ctrl を押しながら電源のマークを押すと「緊急再起動」が出る、と紹介している記事があります。Microsoft の公式の案内には載っていないので、この記事では手順に入れていません。


3. 電源ボタンを長押ししても切れない時

長押しを続けても切れない時は、機種によって次の手があります。どれも、機種の説明書かメーカーのサポートページで、自分の機種に当てはまるかを先に確かめてください。

手 どんな物か 公式の案内のある例
強制終了のスイッチ(小さな穴) 本体の裏などにある直径2〜3mmほどの穴。伸ばしたクリップの先などで中のスイッチを押す 富士通(電源ボタンで切れない時の強制終了スイッチ・刻印は「RESET」「OFF」など・機種で違う)
バッテリーを切るボタン バッテリーを外せない機種の、電気の流れを切るボタン VAIO(バッテリーオフボタン。ピンで3秒押す・強く押さない・3秒より長く押さない)
古い Surface の押し方 音量を上げるボタンと電源ボタンを同時に押す Microsoft(Surface Pro 4 以前など)
  • Lenovo の「緊急リセットの穴」は、電源が入らない時の放電の手順として案内されています(4章の表)。
  • VAIO は、ボタンを強く押さないよう案内しています。
  • デスクトップで電源ボタンを押し続けても切れない時について、ドスパラ(サードウェーブ)は、ごくまれな場合として、ディスプレイと本体の両方の電源ケーブルをコンセントから外して放電する、と案内しています。ほかのメーカーの公式の案内では確かめられなかったので、ドスパラ以外のデスクトップは、先にメーカーのサポートに相談してください。

4. 切れたあと、電源が入らない・様子がおかしい時は「放電」

強制終了のあとに電源が入らない、入ってもすぐ切れる、キーボードやタッチパッドの動きがおかしい、という時に、メーカーが案内しているのが「放電」(メーカーによっては電源リセット・ハードリセット)です。

パソコンの中にたまった電気を抜いて、電源を見張る回路を初めの状態に戻す手当てです。メーカーの多くは「改善することがある」という書き方で、これで必ず直るわけではありません。

放電のやり方の共通の流れの図。1 電源を切る、2 AC アダプター・電源ケーブル・USB の機器などをすべて外す、3 外せる機種はバッテリーも外す(本体を開けて外さない)、4 電源ボタンを長押しするか、しばらく置く(秒数・時間はメーカーで違う)、5 戻して電源を入れる。下に、メーカーで違う所(置く時間・長押しの秒数・Dell の RTC リセットは別の手順)をまとめている。
図2 放電のやり方(共通の流れ)

多くのメーカーに共通する流れ

  1. 電源を切る(切れなければ、2章の 6 の長押しで)
  2. AC アダプター・電源ケーブルと、USB の機器・外付けの画面・プリンターなどを、すべて外す
  3. バッテリーを外せる機種は、バッテリーも外す(外せない機種は、ここを飛ばす)
  4. 電源ボタンを長押しする、または、そのまましばらく置く(どちらかはメーカーで違う。下の表)
  5. 外した物を戻して、電源を入れる

メーカー別の手順(公式の案内で確かめたもの)

メーカー 外す物 電源ボタン 置く時間 バッテリーを外せない機種
NEC(LAVIE) AC アダプター・バッテリー・周辺機器(デスクトップは電源ケーブル) 押さない 90秒以上 機種ごとに別の手順(電源ボタンを20秒押す機種・Fn + S + V を5〜7秒押す機種など)
富士通(FMV) 電源プラグ・AC アダプター・周辺機器・(外せれば)バッテリー 押さない デスクトップ約1分・ノート約2分 バッテリーを外していないノートは、待たずに戻す。強制終了スイッチのある機種あり(3章)
dynabook 電源コード・AC アダプター・周辺機器・(外せれば)バッテリー 戻してから入らなければ、電源スイッチを18秒ほど長押し しばらく(時間の決まりは無い) バッテリーを外す手順を飛ばす。内蔵のバッテリーは外さない
HP AC アダプター・電源コード・周辺機器・(外せれば)バッテリー 15秒ほど長押し(途中でロゴが出ても離さない) 決まりは無い バッテリーを外さずに、15秒の長押しへ
Dell AC アダプター・電源ケーブル・周辺機器・(外せれば)バッテリー 15〜20秒押す 決まりは無い 別の手順(下の注意)
ASUS 周辺機器(AC アダプターはつないだまま) 機種によって20秒か40秒長押し(20秒の機種は、ランプが速く点滅して止まったら離す) 決まりは無い 同じ手順
VAIO AC アダプター(本体とコンセントの両方)・周辺機器・(外せれば)バッテリー バッテリーオフボタンのある機種は、ピンで3秒 約1分 バッテリーオフボタンを使う(位置は機種ごと)
マウスコンピューター 電源ケーブル・AC アダプター・周辺機器・(外せれば)バッテリー 5〜6回押す 約30分以上 電源ボタンを15〜30秒長押しして、3分以上置く
Lenovo 電源・外付けの機器・(外せれば)バッテリー リセットの穴も Novo ボタンも無い機種は、10秒以上長押し 決まりは無い 緊急リセットの穴に、まっすぐにしたクリップを差して押す(穴の無い機種もある。ユーザーガイドの底面の図で確かめる)
ドスパラ 電源コード(ノートはバッテリーも) デスクトップは数回押す 1時間以上 放電はできない(一部の機種にバッテリー リセット ボタンがある)
  • Dell の「RTC リセット」は放電とは別物です。 バッテリーを外せない Dell のノートで案内されている、電源ボタンを30〜35秒押す手順で、BIOS の設定と日付・時刻が初めに戻ります。放電のつもりで行わないでください。
  • dynabook は、放電のあとに内蔵の時計が戻ることがある(日付と時刻を合わせ直す)と案内しています。
  • ASUS は、手当てのあと最初の起動で、画面が出るまで1〜3分ほどかかることがある(メモリを確かめ直す間)と案内しています。
  • Panasonic にも放電の案内のページがありますが、手順の本文を開いて確かめられなかったので、表には入れていません。Microsoft の Surface は、読んだページには「放電」の手順が無く、2章の強制シャットダウンが案内されています。
  • バッテリーを外すために本体の裏のカバーを開けるような作業は、メーカーが「自分でしないで」としている機種があります。説明書に手順が無い時は、外さないでください。

5. 強制終了のあとにすること

電源が入って Windows が立ち上がったら、次のことをしておくと、あとで原因を追いやすくなります。

一度「再起動」をする

Windows の「シャットダウン」は、初めの設定(高速スタートアップ)だと、すべてを切らずに一部の状態を残して終わります。「再起動」は、残さずに起動し直します(Microsoft)。様子がおかしい時は、シャットダウンより再起動を選んでください。

すべてを切ってシャットダウンしたい時は、コマンド プロンプトで shutdown /s /t 0 と入れる方法もあります(Microsoft)。/f を付けると、開いているアプリを確認なしで閉じるため、保存していないデータが消えることがあります。

高速スタートアップは、初めから有効になっていて、Microsoft は切ることを勧めていません。この記事では、設定を切る手順は扱いません。

記録を見る

強制終了で切ったあとは、Windows に「正常に終わらなかった」という記録(イベント ID 41)が残ります。これは原因そのものではありませんが、記録の中の数字で、何が起きたのかを読み分けられます。読み方は、次の記事にまとめています。

何度も固まる時は、原因を探す

強制終了でその場は抜けられても、原因は残っています。ゲームの最中だけ固まる時は、次の記事の順番で、熱・ドライバー・メモリなどを見ていってください。


6. やってはいけないこと

やってはいけないこと なぜ
キーボードを試す前に、いきなり電源ボタンを長押しする 保存していないデータの消失や、ファイルの破損、起動の不具合のおそれがあります(Microsoft)
Windows の更新中に電源を切る 画面の案内に従って待ちます
秒数や待ち時間を、別のメーカーの数字で行う 押す秒数・置く時間・外す物はメーカーで違います。Dell の30〜35秒は、BIOS が初めに戻る別の手順です
内蔵のバッテリーを、自分で本体を開けて外す メーカーが「自分でしないで」としている機種があります
shutdown のコマンドに、よく分からないまま /f を付ける 開いているアプリが確認なしで閉じ、保存していない内容が消えることがあります(Microsoft)

7. それでも直らない時

放電をしても電源が入らない、強制終了が何度も要る、という時は、購入したお店かメーカーのサポートに相談します。保証期間が残っていれば、先に保証の窓口へ。

相談の前に、次のことをメモしておくと、やりとりが早く進みます。

  • いつ・何をしている時に固まったか
  • 2〜4章で試したこと(押した秒数・放電の手順)
  • 電源ランプ・充電ランプの点き方(点く・点滅する・点かない)
  • イベント ID 41 の記録の数字(5章)

古いパソコンで、固まることが続く時は、買いかえも選びに入ります。

停電や電源の不安定が気になる時は、電源まわりの道具を見直す手もあります。


よくある質問

Q. 電源ボタンは何秒押せばいいですか?
A. 機種によって違い、決まった秒数はありません。Microsoft の資料には「少なくとも4秒」押した場合の説明があり、VAIO は4〜10秒、Surface の新しい機種は約20秒と案内しています。電源が切れるまで押し続けてください。

Q. 放電は、どれくらい待てばいいですか?
A. メーカーで違います。NEC は90秒以上、富士通はデスクトップ約1分・ノート約2分、VAIO は約1分、マウスコンピューターは約30分以上、ドスパラは1時間以上です。4章の表で、お使いのメーカーの手順を見てください。

Q. 毎回、電源ボタンの長押しで切っても大丈夫ですか?
A. Microsoft は、ほかに方法が無い時だけにするよう勧めています。正しい手順で終わらない切り方なので、データの消失や破損、起動の不具合につながることがあります。ふだんはスタートから「シャットダウン」を選んでください。

Q. 放電をすると、データは消えますか?
A. Dell は、ハードリセット(放電)は個人のファイルに影響しないと案内しています。ただし、放電の前に強制終了で切った時は、保存していなかった内容は戻りません。Dell の「RTC リセット」は BIOS の設定と日付・時刻が初めに戻る別の手順です。

Q. Mac が固まった時は?
A. アプリだけなら Option + Command + Esc で強制終了します。全体が反応しない時は、電源が切れるまで、電源ボタン(Touch ID のボタン)を10秒ほど押し続けます(Apple)。

確かめた出どころ

この記事は、次の公式の案内を開いて確かめて書きました(2026年10月21日 に読んだもの)。公式でないものは、そう書いています。

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